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いかに付加価値をつけるのか・・・

投稿日時:2010/03/21(日) 22:42rss

皆さん、こんにちは!

今日は、大西さんのご質問について、考えてみます。

<質問>------------------------------

 自社商品(製品)の値付けはどのような基準で行なって
 おられるのでしょうか
                      (事務局 大西啓之)

----------------------------------


当社の主な仕事は
光学機器、医療機器、半導体機器、計測機器、燃料電池関連
光通信機器、航空宇宙関連等のいろいろな分野のメーカーから
図面をいただき、それを具体的に製造することです。

材料を購入し、いろいろな工作機械を駆使して
切ったり、削ったり、磨いたりしながら
ひとつの部品を作り上げていきます。

こうして、付加価値をつけることで利益を得ているわけです。
5円で購入した材料を、製品として100円で売ることもあれば
1,000円で売ることも、場合によっては、10,000円になることもあります。

その違いはどこにあるのでしょう。

今は亡き父からは
「製品の値決めは、経費を加算してするな!
   その製品の付加価値によって、値段を決めろ!」
と、何度も何度も教え込まれました。

たとえば直径5mm長さ10mmのステンレス製のピンを作るのには
寸法精度によっては、1時間かかる場合もあります。
でも、ただのピンに1時間かかったからといって
数千円を請求するわけにはいかないのです。

反面、たとえ10分で作れるものでも
まわりに作れる人がいないような
製作するのに難易度の高い仕事であれば
それなりの対価をいただくことが可能なのです。

自社の強みを生かし
競合他社がいない市場で
それをわかりやすい言葉で顧客に伝えることができれば
価格競争に巻き込まれずに、自分で値決めができます。

社内の仕事を、こうした特化した仕事ばかりにできれば
自立型企業となり、高収益を挙げることができますね。
ところが現状は、こうした仕事は全体の2,3割にすぎません。
大半は、厳しい価格競争にさらされています。

長年、業界で仕事をしていますと
各企業の購買担当者の方とのお話の中で
図面を見ると、その製品の価格が自然と浮かんでくるようになります。
大体幾らくらいなら、仕事がいただけるかがわかるようになるのです。
そうなったら、自分の思うまま仕事ができそうなものですが
現実はそんなに甘くはありません。

リーマンショック以降の愛知県では
かなりの値崩れが起きており
ほとんどの仕事は求める価格の50%から70%で
浮かんでくる価格は、当社の希望価格以下のものが多いのが現状です。

今回の不況は循環型の不景気ではなく
大きな社会変革が原因で起きているのですから
自らが変わり、新しいビジネスモデルを作り上げない限り
自社が儲かることはないと思います。

亡父の教えは、正直なところ
”そんなこと言ったって、そんな仕事がどこにあるんだ?”
と言いたいところですが、考え方の基本だと思います。
お客様が何にだったら、感動していただけるのか
その対価として、自社を評価し、対価としてお金をいただけるのかを
真剣に考え直すよい機会が今回の不景気ではないかと思います。
自社製品にいかに付加価値をつけるのか。。。難しい問題ですね。

 アルミの超精密サプライズ加工のことなら、蒲郡製作所へ!!!

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コメント


そんな仕事はどこに・・

伊藤社長様、おはようございます。
全く同感です。>“そんなこと言ったって、そんな仕事がどこにあるんだ?”・・・・。あると思っています。特に企業より個人(スモールビジネスも)に目を向ければ。突き詰めれば結局は個人に行きつくのですが、企業や業界というものが見えなくしている、とも思っています。「もう自分で始めるしかない」と思っている消費者もいると思います。そのニーズを見出し、サポートする「モノづくり企業」を目指したい、と。それがインターネットで実現できる時代がきたと思っているのですが。「価格決定権」を持っていれば倒産することもないはず。
「1000枚のTシャツプリントを100円でやるのか、100枚のTシャツに1000円のプリント価値をつけるのか」とよく話しをします。繊維でも価値(仕事)に見合わない値段を自分からつけて苦しんでいる企業や社長をよく見かけます。そのかわりコストが1000円かかっても100円でも通用しないことがあることも知るべきですね。インターネットに代表される「情報化社会」は、従来のモノやサービスの「価値=価格」の虚構を突き崩し、新しい体系を現出させつつあるのでは、と私の古くなった頭を悩まし続けているのが昨今です。伊藤社長のお考えにはいつも共感を覚えます。今後もご指導のほど。

Posted by 横山工藝 横山国男 at 2010/03/23 07:10:00 PASS:

元気が涌いてきます!

横山さん、こんにちは!

コメントいただき、ありがとうございます。
横山さんのようなご活躍されている大先輩に
共感いただくことは、何よりの力になります。

「そんな夢みたいなことを言ってないで
  もっと地道に稼ぐことを考えなよ。」と
ご指摘いただくこともありますが
考え方は間違っていないと思います。

自社の価値をいかに認めていただくか
これからも追究し続けます。

Posted by 伊藤@精密部品加工屋 at 2010/03/23 08:38:00 PASS:
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会社概要

蒲郡製作所は、今年で創業60年になります。常に精密加工の分野で、時代の先端のニーズに応え続けてきました。その間培ったノウハウは、若手に引き継がれ、時代の夢をかたちにするお手伝いを続けております。現在は、満足の一歩先をいくサービスを追及し、「超精密サプライズ加工」と命名して、お客様を驚かす技術力...

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個人プロフィール

1960年3月5日生まれ。愛知県蒲郡市出身。モノづくりが三度の食事の次に好き。趣味は、スキーとハゼ釣り。

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