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2013年05月02日(木)更新

習慣で買う・・・

皆さん、こんにちは!

期末、期首のあわただしいバタバタから
少しだけ解放されています。

ということで、先日ある方からご紹介いただいた
”習慣で買うのつくり方”という本を読み始めました。

私がマーケティングの定説として教えていただいたのは
「消費者は、自分で考え、判断して行動している。」
「消費者は、自分がなぜその行動をとったのかがわかっている。」
というふたつのことです。

これに対して、
「人間の行動の95%は無意識に操られている。」
という事実を、脳科学と認知心理学の研究者たちが発見したのだそうです。

お客様との有益な関係を確立し、維持するために
我々製造業では、ずっと”顧客満足度の向上”に努めることが
近道だと教わってきましたが、どうやら少し考えないといけないようです。
いくら満足しても、そのお客様が将来リピーターとなるかどうかはわからないことになります。

統計調査によると
ある会社が、その会社の製品を買わなくなったお客様に
会社と商品に満足しているかとアンケートを取ったところ
流出したお客様の85%は満足している、もしくは、とても満足していると答えたそうです。
さらに、他の調査では、顧客満足がリピート購入に結び付く確率は
たったの8%にすぎないのだそうです。

ではリピート購入を促すには、何が必要なのか?
この本には、マイクロソフトの例が掲載されていました。

マイクロソフトと言えば、OSのウインドウズと
ワードやエクセル等のアプリケーションソフトですね。
ところが、ウインドウズ95以来、ふたつにひとつと言ったらいいすぎでしょうか
バグが多いとか使いづらいだとかいう不満の声を耳にします。

今ですと、でたばかりのウインドウズ8は
すでに使いづらいし、動かなくなるアプリがあるし。
少し前のXpが安定していて使いやすいけど、一年でサポート打ち切りになるから
ウインドウズ7にダウングレードして、パソコン買い換えるかなんて話がちらほら。

これだけ顧客満足度が低くても、大半のユーザーは我慢して使ってるわけです。
なぜかと言えば、パソコンが普及し始めた当初から、OSを世に送り出し
加えて、ワード、エクセルといった定番のアプリケーションソフトを同時発売したことで
OSではなく、アプリケーションソフトが、世の中にとってなくてはならないものとなり
消費者から無意識に習慣として選ばれているからだそうです。

無意識に選ばれるなんて、すごいことですね。

今日は、ここまで。一度読んだだけでは、理解できそうにないですが
とても面白い視点で書かれている本です。