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2009年05月29日(金)更新

愛知中小企業家同友会5月例会報告・後編

皆さん、こんにちは!

昨日、投稿するお約束が今日になってしまいました。
申し訳ありません。

一昨日は稲葉製綱株式会社稲葉隆志社長が
自社の指針作りを決意されるまでのお話をお伝えしました。

指針作りを決意された稲葉さんは
「お客様にとって当たり前のことを確実に実行する。」という
経営方針を発表されました。

経営理念、経営方針というと
とかく格好の良いありきたりの文言になる傾向がありますが
稲葉さんは、社員さんにわかりやすく
伝わりやすいものにすることを大切にされました。

時々耳にする話ですが
社員さんの前で、理念や方針を語っても
どうせ伝わらないだろうと思ってしまいがちですが
稲葉さんは、社員に発表することと浸透させることは別と考えられ
まずは、発表する勇気を持たれ、実践されました。
その後に、繰り返し話し、伝えることをされたわけです。
このことが、同社のすばらしい変化に繋がったと振り返られました。

方針を発表された後には
皆さんの意見を取り上げるための個人面談の実施や
不十分と感じていた就業規則の整備をしたり
心を磨くために、社員全員での清掃活動や草取りを行ったり
といった活動も平行して行われました。

その他、社員さんに仕事に対する誇りを持っていただくために
自社の製品がどのように使われ
お客様のお役に立っているかなど
ユーザーの声を直接製造部門の社員さんに伝えられたそうです。

また、稲葉製綱さんでは
電話はツーコール以内で出ることが徹底されています。
こうした対応を取ることで「電話に出るのが早いね!」と
喜んでいただき、他社との差別化をされています。
製造だからと見逃されることの多いこうした一つひとつの事柄が
稲葉製綱さんを輝かせていることを実感しました。

社員さんへ方針を発表されるようになって4年が過ぎました。
最初は「社長の言うことは難しい。」
とおっしゃってみえた社員さんにも変化が現れてきたのです。

現在社員さんと作成中の第72期の経営方針の検討にあたり
ある社員さんから以下のような事柄について
全社員で考えてみようというご提案があったそうです。

■ あなたは仕事に誇りを持っていますか?
■ その誇りを維持していくための意識や行動で必要なことは何ですか?

素敵な変化です。
稲葉社長は、成功の要因を
頭の中で考えていたことを明文化し
行動に移せたことが大きいのではとお話いただきました。

私は、稲葉さんのお話を伺い
社員さんに経営指針を示された勇気と
諦めず繰り返し伝える努力を続けられたことや
方針が浸透するように、いろいろな取り組みをされたことなど
日々の積み重ねの大切さを改めて勉強させていただきました。

また、社長さんと真正面からぶつかり、意見交換され
信頼を築いてこられた社員さんに
感謝することの大切さも教えていただきました。

その後の懇親会では
私は少し飲みすぎたようです。
反省します。・・・。

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