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2008年11月19日(水)更新

あの頃は、アイドル?!

皆さん、こんにちは!
今日は、下記の高橋さんの質問にお答えします。

<質問>
「自分を劇的に変えてくれた出来事」がありましたら、教えてください。
                    (明治大学商学部 高橋正和さん)


どなたにも、人生の転機は、幾度となく、訪れることと思います。

私の人生の中で、自らがもっとも変わったのは
東京で暮らした大学時代でしょう。

高校生までの私は、愛知県から出たことはほとんどなく
当時の仲間は、幼稚園や小学校からずっと一緒だった友人ばかりでした。

そんな生活を送っていた田舎育ちの18歳が
その大学しか受からなかったという理由で、
ある日突然、誰ひとり知人のいない大都会”東京”で暮らすことになったわけです。

下宿が決まり、学校へ通い始めて2ヶ月ほどしたある日・・・
ふと思いました。
「重病にかかって、寝込んだら、誰か気付いてくれるんだろうか?」と。

友人ができなかったわけではありません。
一緒に遊ぶ仲間は、すぐにできました。
でも、学校に来ないからといって心配してくれるだろうかと
不安はつのるばかりでした。

今のように、みんなが携帯を持ち、簡単に連絡が取れる環境ではありません。
ましてや、私の下宿には、電話もありませんでした。
都会の人波にのまれ、自分がとってもちっぽけな存在に見えたわけです。

数日考えて、私が出した結論は
とにかく何でもいいから目立つこと。
”伊藤がいないとつまらない!あいつがいると楽しい!”
そんなふうに、友人にとって、なくてはならない存在になることです。
そうなれば、自分がいなくなれば、きっとすぐに気付いてもらえるはずだと。

今にして思えば、なんて短絡的な考えだったのかとあきれるばかりですが
当時の私にとっては、生きるか死ぬかの大問題だったのです。(笑)

やると決まれば、後は実践あるのみです。
ある日、学校へ行くと、友人たちが楽しそうに「合コン」の話をしていました。
直感的に、これだ!と思いました。
合コンに不可欠な存在になろうと決めた私は
まずは、とにかく数回参加してみることにしました。

いろいろと難しく書いてますが、
当時は、とにかく女の子と知り合いたかっただけだったのかもしれません。
何度か参加するうちに、私は、あることに気付きました。

合コンの場で、人気があるのは、かっこいい男でも、背の高い男でもなく
面白い話をして、みんなを楽しませている人だったのです。

早速、たくさんの小噺をおぼえたり
幾つかの宴会芸をおぼえ、おもしろい男に変身です。
そうして、半年もすると毎回、合コンに誘ってもらえるようになりました。
私は、いつのまにか、合コンになくてはならない存在になっていたのです。
もうたくさんの人がいても、埋もれてしまうことはありませんでした。

この話自体は、くだらない話です。
そんなことをしてたのなら、4年間もっと勉強すべきだったじゃないの?
というご意見もごもっともです。

でも、ずっと地元にいて、
両親に守られ、親しい仲間とだけ暮らしていたら
今のような積極さはなかったと思っています。

何か特徴を出さないと
何か情報を発しないと
そこにいることさえ、気付いてもらえない・・・。
1,000万も人がいても、自分を知ってる人は誰もいない・・・。

会社経営もまったく同じです。
存在意義のない企業は、お客様から認めていただけずに
やがて消えるしかないのです。

大都会”東京”で味わった究極の孤独が
私をアブノーマルな経営者に変えてしまいました。(笑)

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